東原団地住民と東中学校美術部生徒の方々の協力で、東原団地集会所が新しく生まれ変わろうとしています。自治会以外であまり利用することが少なかった集会所とのことですが、これからは、「団地住民をはじめ、地域の方々も集まる憩いの場所になるように」という思いを込めた企画。参加した皆さんの思いと、さらなる新しい企画に注目です。
東原団地という名称ですが、実は座間市ひばりが丘にあります。建設当時、栗原字東原だったものが開発が進み、団地ができた数年後に新たな地名として「座間市ひばりが丘」が誕生したとのこと。ひばりが丘小学校、東中学校のすぐ隣に位置し、徒歩圏内にシャトレーゼや事務キチ、業務スーパーなどがあり、住民の方々の生活を支えています。
そして、2023年7月26日 真夏の青空の下、東原団地集会所の内装ワークショップが始まりました。
最初は、落書き体験!最終的には白や水色に塗って明るい集会所になる予定ですが、こんな機会は滅多にない!と、「神奈川住宅供給公社」さんと公社グループの「シニアライフ振興財団」さんが提案してくれました。壁に絵を描くことが無いからこそ緊張しながら描く子や、物おじせず描く子など、みんな思い思いに絵や言葉を重ね、慣れてくるとどんどん好きな絵を描いていました。少しおとなしい子も、団地住民の方のサポートで前に出たり、「こっちに赤いペンキがあるよ」など、団地住民と中学生が笑顔で触れ合っている様子が印象的でした。
美術部の技術が光る作品
団地住民の方と中学生の交流も
近所の男の子(5歳)も「おさかな描いた~」
そして落書きが終了して、とうとう本番の白塗りへ。
ここからは中学生も職人の様に真剣な表情で取り組みます。プロの方々にローラーやハケでムラなく塗る方法を教わり、職業体験のような機会にもなりました。全面が白くなったことで、より明るい集会所へと変化!14年前に親子で団地に住んでいた方は、「自治会や子どものそろばん教室で利用することはあったけど、そのころから暗くて古かった印象でした。人の交流が生まれる明るい場所になるなんて、当時は考えられなかった。」と話されていました。このワークショップを通して新たな交流場所として生まれ変わる、素敵な第一歩となりそうです。
公園の一角では、熱い日差しを逆手に取り、太陽光でソーラークッキングに挑戦!サポーターは、厚木のソーラークッキングの会「宇宙キッチン」に参加している「ライフデザイン・ラボ」のメンバーです。今回は、卵と枝豆を太陽の熱だけで茹でて作るというもの。ブラックホイルで覆うことで、熱を吸収しやすくして、太陽の熱だけでも比較的早く茹でることができます。防災にも役立つ方法を、間近で覗き込んでみている子も。
何度も横浜から足を運んでくださった地域のコミュニティづくりを研究する「ライフデザイン・ラボ」の皆さんは、「シニアライフ振興財団と公社が住民協力のもと、団地での月2回の茶話会を繰り返し、回を重ねるごとに顔見知りが増え、住民の方々が仲良くなっていることを実感しました。集会所がリニューアルされることであたたかな人のつながりが生み出される場所になるといいなと思います」と、集会所を通した人とのつながりと明るい未来を語ってくれました。
交流できる場づくりの一環として、水風船づくり体験も開催しました。水風船なんて作ったことないって子どもたちも、ざまKOPのメンバーが指導したり、お互いに教えあったりしながら作成していました。途中、幼稚園の子どもが暇そうにしているのを見かけた中学生の女の子が、「話しかけてもいいですか?」って声をかけてくれたり、団地自治会の方がアイスやお茶を配ってくれたりと、多世代での交流がたくさん生まれていました。お茶の差し入れなど団地自治会の協力いただき、また、就労継続支援B型事業所カエルワークスを運営しているLCファクトリーの職員の方もアイスを届けてくださいました。地域の方々との交流が、さらに地域を盛り上げていくと改めて感じました。
「東原団地住民」や「東中学校」を中心に、団地を運営する「神奈川県住宅供給公社」、茶話会など地域協働事業を推進する「シニアライフ振興財団」、地域を支える「座間市社会福祉協議会」、地域のコミュニティをデザインする「ライフデザイン・ラボ」、地域の団体として「ざまKOP」も協力させていただき、壁塗りワークショップを開催しました。座間市社会福祉協議会のみなさんは「子どもから高齢者まで、ゆるくみんなが大事に使える場所になったらよいと思います。さらに、今後は子育て世代や働き盛りの方もリアルに使いやすい憩いの場になっていったらよいですね。地域の方々と協力し合って、素敵な居場所を一緒に作っていきたいです。」と語ってくれました。
新しく生まれ変わった東原団地集会所が、団地の皆様と地域の皆様が交流できるコミュニティの場になることがとても楽しみです♪