こんにちは!
私たち「えびな・ざまエールの会」は、海老名市・座間市を中心に、発達凹凸さん、学校苦手さん、ホームスクーラー(不登校)さん、繊細さんなど、多種多様なカラフルキッズの保護者が笑顔になれるように、茶話会やランチ会などでの交流や非公開型のSNSを使って情報交換などの活動を行っています(^^)
記念すべき第1回のテーマは、【小学校に入学する前に知っておきたいこと】です!
今回はPart3として、安心して過ごすための周りの人の理解、心の回復、最初の対応が一番難しい話など、経験してきたからこその詳しいお話を聞くことができました。ぜひ参考にしてみてください。
過去の回はこちら
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※ 学校や療育での支援や取り組みにつきましては、その学校やお子さん、個々の状況により対応が変わってくる場合があります。あくまでも経験談として参考になさってください。
*** 本日の参加者とお子さんのご紹介 ***
「マルコさん」
「まつさん」
「芝いぬさん」
トシ(進行兼参加)
周りの人の理解があると
少し安心して過ごせるかも
柴いぬ 幼稚園から付き合いのある近所のお母さんたちは、付き添い登校していることと、人見知りなことは話しているけれど、検査を受けたことや、本人が今どんな支援が必要なのかなどは、ほとんど話していません。みんな働いているママさんばかりなのでなかなかゆっくり話を聞いてもらう時間もなくて、話したい気持ちはありますがなかなか…。
登校班はなく、コロナの影響で参観日などもないのでお母さん同士で会うことは以前より減ったので、少し気が楽なのも正直あります。
マルコ 登校班は同じ学年の同性のお子さんにだけ、入学してから話しました。2人。接点が多そうだったので。
登校班の保護者の方や、同じクラスの他の保護者の方には話していません。話さなくても、本人にも周囲にも特段支障がなかったのもありますが、本人があまり自身の事を話されるのを好まなかったので、秘密にはしていないけど大っぴらにも話していない感じです。
トシ うちは1年生の時から登校が心配だったので、登校班の集合場所から見守ったり、時には学校の門まで付き添ったりしていたので、班の保護者の方にはお話ししました。クラスの保護者には、年度初めの懇談会で「こういう理由でご迷惑をおかけするかもしれません。」とか「何かあったら遠慮なくご連絡ください。」と、いうような感じでお話していました。
それから、保護者ではないのですが、3年の時の担任の先生が、息子が休んだ日、クラスのみんなに、「○○君はこういう特性がある」ということを、わかりやすく説明してくださいました。特にこちらからお願いしたわけではなかったのですが、ありがたかったです。
心の回復には我慢してきた期間の倍はかかる
からこそ本人の意思を尊重することが大切かも
マルコ うちは、学校は基本的に嫌いなんですけど、行かなければいけないところっていう認識ができているみたいで、今のところ渋ったりはないんです。自傷行為とかが出た時には、負荷を減らして対応してきているので、もし渋ったりし始めたら多分、負荷を減らせばちょっとはましなのかなと思うのですが、今のところまだわからない感じです。
トシ 負荷を減らすというのは、具体的にはどんな事か教えてもらえますか?
マルコ 本人が一番苦痛に思っていることは、多分宿題だと思います。自分の自由な時間をすべて宿題に費やすのが辛いみたいです。なので、キツそうな時は、ひとつ減らしてくねーって感じで言ったり、先生に話して減らしたりはしていました。
トシ なるほど。それで今のところは「行きたくなーい」という感じにはなっていないのですね。
マルコ そうです。多分本人の思い込みで、行かなきゃいけないところ、という考えができあがっているので、渋るという手段を知らないのでしょうね。体調には出ているかもしれないですが。
まつ うちは、娘が5年生の時、夏休みが終わる直前に初めて嫌がりました。5年生の初めの頃からの傷ついた気持ちを引きずって、ものすごく我慢をしていたみたいです。2学期初日は私が付き添って登校したのですが、校庭に入った瞬間に号泣したので、一週間休ませました。その後は紆余曲折あって、現在は中学の別室に登校しています。今はとっても前向きで元気です。
下の子は、学校が大嫌いでなので、ずーっと渋ってる感じですね。それで、マルコさんのように負荷の程度を変えながらやってきたんですけど、4年に入ってから、時々遊んでいた子たちも、変わった子だなと離れて行って、自分から輪に入ることもできなくて。
そんな中、限界に達して「行かない」になった感じです。私も学校に行くことで息子が成長できると思って行くよう促してたけど、成長以前の問題になったので、散々悩んで考えて、学校以外の場所で過ごせばいいかなと思うようになりました。
トシ 上の娘さんが夏休み明けに一週間休ませた後はどうでしたか?
まつ 一週間では学校に行けませんでした。また数日とさらに伸ばしていって、ひと月半くらいは完全に学校に行くことはできなかったですね。もうどうしたらいいのか分からなくて。相談したスクールカウンセラーからの提案で、別室で私と2人で過ごすようになりました。
ただ、5年生から半年以上ずーっと我慢してきたので、そんなレベルでは回復できていなかったようで、結局行かなくなりましたね。専門家に、我慢していた倍以上の時間が、回復にかかるという話を聞いてからは、本人の意思を尊重して、自分から動き出すのを待ちました。今までで一番忍耐力使いました。忍耐に次ぐ忍耐で(笑)
トシ なるほど。娘さんと息子さんとはタイプが違ったのですね。柴いぬさんはどうでしたか?
柴いぬ 登校渋りの時は怒ったり、(私が)泣いたり、「今日はママの誕生日だからちょっと学校頑張って行ってきてよ」という感じで情に訴えてみたり(笑)いろんなことを試しました。一時学校に無理やり登校させてたこともありました。
今は、療育の先生方と話したり、本田秀夫先生《*10》のオンライン講演会を聞いたりして、無理矢理行かせることが1番良くないんだなーと知り、実践しています。
学校=行くべきというのは無理強いせず、本人が別室の先生に会いたいって気持ちになったら、登校するようにしています。
家での勉強に関しては、別室の先生との交換日記1ページと、漢字スキルを一行というのが、本人にとって負担がないようなので、それを続けています。
そういう風に負担を減らしたら、本人も頑張り過ぎず過ごせるようになってきました。一時期、家ですごく暴れたり、物を壊したり激しかった気性が、最近は家族で過ごす時間は、とても楽しく穏やかになってきて、心身の健康は、前よりも良くなってきたかなと思います。
用語解説
10.本田秀夫先生
精神科医。信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授。 附属病院こどものこころ診療部長。発達障害の早期発見、早期介入から成人期の支援まで、あらゆるライフステージにわたる臨床経験をもつ発達障害の専門家。著書多数。
最初の対応が一番難しい!?
だからこそ経験者や専門家の話を聞くって大切
芝いぬ 療育の先生は「本人のやりたいことができた時、勉強もそのためにやるようになるから大丈夫よ」って言ってくれています。
専門家の話を聞いて、自分の中で消化しきれてない部分もあるし、もっと頑張ったらいいのにと、本人に求めたりすることもあるんですけどね。今まで無理矢理させていた反省から私の気持ちを頑張って押さえています。
トシ うちもやはり登校渋りが長かったんですけど。 どうしてもその時って、何とかして学校に行かせようとか、何とかして勉強させなきゃとか、そういう風に考えがちでした。私もいろいろな専門家の話を聞いたりして、本人のペースとか、気持ちとか一番大事なところを全然考えられていなかったというとに後から気づきました。
現在は完全に学校に行っていない状態なのですが、本当に息子が笑っているかとか、心身ともに穏やかで過ごしているかをよく見るようにしています。心が回復してきたら、外に出かけたり、行動的になったりしてきました。
なので、長い目で見ていけばいいのかなって思います。
親としては、「学校いかない!」って言われると「えーっ!!」となってしまいます。今となれば、こうすればよかったというのがあるんですけど、最初の対応って本当に難しいですね。
まつ さっき柴いぬさんが言ったように、怒ったりなだめたり、すべてのことをやって見えてくるというか(笑)
トシ そうなんですよねー(笑)
まつ 世間の目とか、学校はやっぱり行かなきゃいけないっていう思い込み。今だったら思い込みだと思えるんだけど、自分がそうやって育ってきたから分からなくて、散々ひどいことしてきただろうなって思いますね。
でも、小学生・中学生の間は、ニコニコと笑って、知的好奇心だけで過ごしても、いずれそれが大きな花となって、やる気に繋がったりとか、自分で苦手なところに向き合ったりとか、そういう力を育んでいる時期だと思います。みんなと歩む速度が少し違うだけだからって自分を納得させてます。先の事はわかんないから。
柴いぬ 私も同じです!!
トシ 本当にそうだと思います。そういうときにこうして、経験者の皆さんと話すのってすごく大事だなって今回改めて思いました。自分の葛藤を話したり、相談できるところは必要ですね!!
話が尽きないのですが、今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
長時間ありがとうございました!
この座談会が、子育て中のみなさんの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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